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2001 年度 実績報告書

大自由度系における巨視的動的構造の形成機構に関する動力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13831007
研究機関大阪大学

研究代表者

茶碗谷 毅  大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80294148)

キーワード大自由度 / 力学系 / 集団運動 / カオス / レプリケーター方程式系 / 生態系 / 対称性 / アトラクター
研究概要

大自由度のカオス系の集団的な運動についてみてみると、特に離散時間の系に関してはこれまでの研究である程度その生成の機構についての理解がすすんできたのに対し、連続時間の系に対しては数値的な計算の難しさや安定性の解析の難しさのため、まだ理解が遅れている部分が多い。そこで離散と連続の間をつなぐものとして、非同期的な状態更新を行なう結合カオス系のモデルを考え、そこでの集団運動の生成機構の解析を行なった。ここでは状態更新に確率的な非同期性を導入した場合、定常状態が安定化する、つまり集団運動が消える傾向があることが明らかになった。これは連続時間の系と離散時間の系との間で集団運動の性質に大きな違いが存在する可能性を示すものではあるが、この2つの系の間の関係については今後もさらに調べていく必要がある。
またこれと並行して、捕食・被捕食的相互作用が支配的となるような大自由度生態系の個体数ダイナミクスについての研究を行なっている。これまでに、一般的なパラメータを持つ系においても初期に与えられた多様性と同じオーダーの多様性が安定に維持されるという結果をえている。この結果は生態系、特に多様な種が同所的に共存している生態系における、多様性の維持機構を考える上では特に重要な意味を持ちうるものとなっている。またこの系は対称性をもつ散逸力学系の単純化したモデルとしての性質をもっており、散逸的な力学系における乱雑さと複雑守の関係を考える上でも興味深い結果となっている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tuyoshi Chawanya, Kei Tokita: "Largedimensioal Replicator Equations with Antisymmetric Random Interactions"Journal of Physical Society of Japan. (掲載予定). (2002)

  • [文献書誌] Satoru Morita, Tsuyoshi Chawanya: "Collective motions in globally coupled teut maps with stochastic updating"Physical Review E.. (掲載予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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