研究課題/領域番号 |
13834002
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
森田 洋司 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80086181)
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研究分担者 |
添田 晴雄 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (30244627)
滝 充 国立教育政策研究所, 生徒指導研究センター, 総括研究官 (50163340)
島 和博 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50235602)
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キーワード | 校内暴力 / いじめ / 非行 / 犯罪・非行防止プログラム / 欧米 / 修復的正義 / ソーシャル・インクルージョン / 関係調整 |
研究概要 |
社会修復的正義の理論的な基盤をなす関係修復的正義とコミュニティ正義について理論的な検討をした結果、校内暴力という問題領域へこの理論的な枠組みが適用可能であるとの結論を得た。さらに、欧米諸国では重罪犯罪を除く軽微な犯罪・非行領域で関係修復的正義という考え方が近年導入されつつあり、いじめなどについても適用されてきていることが文献情報を通して明らかとなった。また、実例研究として、アメリカにおいて関係修復的正義の理念とコミュニティ正義の理念とが接合された社会修復的正義のひとつの形態としてNGOによる活動が非行問題の中で展開されていること、そのNGO活動の実例として、不登校が法律によって禁じられているアトランタ市における怠学防止プロジェクトが弁護士を中心としたボランティアによって運営され、関係修復的正義とコミュニティ正義の理論枠組みに基づき非行防止にあたっていること、OECDの教育局やEUにある「校内暴力に関するヨーロッパ監視機構」等の国際機関や団体においても校内暴力の介入・防止に着目し、さまざまな事例の情報収集をしていること、および、その事例から多くの示唆を得られること、オーストラリアにおけるFGC (Family Group Conference)プログラムが関係修復的正義とコミュニティ正義の理念を学校と地域社会の連携の下で具体化していること、ヨーロッパでは社会修復的正義とコミュニティ正義には民族問題や宗教との関連が指摘されること、近年のこれらの校内暴力や民族問題、あるいは加害者と被害者との関係修復的正義などの方策への対応原理としてはソーシャル・インクルージョンという理念の下に包括される傾向があることなどを分析した。
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