研究課題/領域番号 |
13836007
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
簗瀬 英司 鳥取大学, 工学部, 教授 (20158033)
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研究分担者 |
岡本 賢治 鳥取大学, 工学部, 助手 (80283969)
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キーワード | 細胞表層提示酵素 / バイオマス / エタノール / 生物燃料 / Zymoomonas mobilis / 分泌 / シグナルペプチド非依存型酵素分泌 / セルロース |
研究概要 |
多様な未利用セルロース系資源に対応できるバイオエタノール直接発酵菌の育種を目的とし、1)細胞表層工学、技術を用いたセルロース直接発酵苗の分子育種:Zymomonas mobilisが分泌生産する2種のスクロース分解酵素(levansucrase ; SucZE2、invertase ; SucZE3)は、FITC標識抗体を用いた蛍光顕微鏡観察から、発現する両酵素の90%が細胞表層に提示されることを明らかにした。そこで、これら酵素遺伝子を利用した細胞表層提示技術を開発するために、sucZE3の分泌シグナル領域と膜アンカーリング領域の解析を行った。sucZE3をクローン化して推定し、一次構造にはsucZE3にはGSP(General Secretory Pathway)に必要とされる分泌シグナル配列や膜アンカーリングモチーフは認められず、SucZE3がシグナルペプチド非依存型分泌酵素であることが明らかになった。現在、細胞表層提示酵素であるSucZE3の分泌機能領域を明らかにするために、sucZE3のN末領域あるいはC末領域をGFP(Green Fluorescent Protein)により標識したキメラ酵素を構築するとともに、キメラ酵素の細胞、内局在性を検討するためのZ. mobilis変異株を取得している。2)エタノール生産性大腸菌の代謝工学的育種:木質系バイオマス由来の糖質はヘキソース:ペントース比が約2:1であり、Z. mobilisはペントースを発酵できない。そこで、ペントース資化性に優れた大腸菌にZ. mobilis由来のエタノール生合成のキー酵素であるピルビン酸脱炭酸酵素(Pdc)とアルコール脱水素酵素(Adh)の遺伝子を導入した。構築した組換え大腸菌は、2%キシロースから理論収率のエタノールを生産した。
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