本年度は「女子教育・性教育・性科学」および、「社会学や歴史学の方法論」について、昨年度までに収集した文献・論文を検討したのち不足している情報の補充をおこなった。とりわけ、「基礎体温の測定と記録」をめぐって教育機関でおこなわれてきた指導や調査に焦点をしぼって資料の分析につとめ、学会において研究成果の公開をおこなった。具体的には、以下の二段階によって作業がなされた。 1 文献・論文の補充と分析 (1)文献データベースの構築:国立国会図書館、筑波大学付属図書館、千葉県立中央図書館の所蔵する書籍・論文のなかから女子教育と月経・初潮(初経)教育に関するものを検索、データベースの構築をおこなった。 (2)文献の複写:上記で構築したデータベースより、「教育機関でおこなわれた月経の調査」のうちとくに「基礎体温の測定と記録」が含まれる文献の複写をおこなった。 2 成果の公開 以下の2つの学会において自由報告をおこなった。 (1)「調査されるものとしての月経-1970-90年代における教育機関の研究を手がかりに」(第51回関東社会学会大会、大正大学、平成15年6月14日)。 (2)「調査されるものとしての月経一女子学生に対する基礎体温の測定・記録調査を中心に」(第76回日本社会学会大会、中央大学、平成15年10月12日)。 現在、これら2つの報告それぞれを論文化する作業が進行中である。
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