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2002 年度 実績報告書

ジェンダー・女性学研究・活動におけるIT-CMCの活用実態と利用者技能レベル開発

研究課題

研究課題/領域番号 13837034
研究機関愛知淑徳大学

研究代表者

國信 潤子  愛知淑徳大学, コミュニケーション学部, 教授 (20195473)

研究分担者 松浦 さと子  摂南大学, 経営情報学部, 助教授 (60319788)
岡澤 和世  愛知淑徳大学, 文学部, 教授 (10185423)
キーワードICT(IT) / ジェンダー / ジェンダー格差 / 女性学 / NPO / NGO / タイ / 情報教育
研究概要

ICT活用の実態についての一年目の調査から女性がICTを積極的に活用している様子が高等教育機関、大学図書館、地方自治体生涯学習機関、民間組織のいずれにおいても見えてきた。男女間格差を比較するには男性回答者が少なすぎた。女性ICT活用者は1)情報収集力の国内外への拡大、2)情報発信・受信が容易にかつ安価になった。3)伝達速度が情報したこと等の指摘頻度が高かった。特にNGO/NPOでは女性たちが指導力、主体性を発揮して新たな社会運動を展開し、目標達成している例が報告された。しかしICT活用によって地位の向上や収入の向上があったという人はほとんどいなかった。また情報収集量の拡大とともにデメリットとして1)機器・維持管理の出費増大、2)活用能力向上訓練指導者不足が多く指摘された。他方、情報被害も出ている。例えばポルノ情報の蔓延、個人的中傷、情報漏洩などである。携帯電話については今回の調査には含めなかったが、資料調査から青年層では携帯によるインターネット情報活用が頻繁である。活用技能については国家試験の情報処理技術者資格獲得、大学・大学院の情報領域専攻学生数においては圧倒的に(98%)男性というのが統計結果である。国際比較の結果についてみるとタイ政府は'99年以降ICT活用を重点課題化し政策推進に着手し始めている。このため安価なパソコンが入手可能になったが、他方ソフトの海賊版が流布され、著作権についての知識、基準設定がないという問題が指摘された。NPO/NGOでは女性の方が積極的にネットワークにICTを活用している。スウェーデンの事例調査では回答者が限定的ではあるが男女間に日常的活用格差はないものの、ICT先端技術專門職は男性集中があるといわれる。各種資料による先行研究調査から、社会一般にあらゆる領域にジェンダー分離・格差がある以上、ICT活用にも格差がでてくることは必然であるという所見の研究が多い。また地域格差も明確にある。今後の格差是正のためにネットワークができ、ICTにおけるジェンダー格差解消のための積極的格差是正策が必須である。そのためには研修機会の拡充、指導サービスの充実、電話・インターネット・FAXなどによる訓練・指導チャネルの確保などが有用である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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