研究課題/領域番号 |
13837035
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
野村 鮎子 奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60288660)
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研究分担者 |
林 香奈 京都府立大学, 文学部, 助教授 (30272933)
中山 文 神戸学院大学, 人文学部, 助教授 (30217939)
筧 久美子 奈良大学, 文学部, 教授 (80031342)
成田 靜香 関西学院大学, 文学部, 助教授 (00237603)
西川 真子 名古屋外国語大学, 外国語学部, 助教授 (80319384)
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キーワード | ジェンダー / フェミニズム / 中国女性史 / 家 / 家族史 / 婚姻 |
研究概要 |
平成14年度も前年度に引き続き、毎月1回〜2回のペースで研究会を開催し、中国の古今の文献(詩文・小説・戯曲・教訓書など)をジェンダーあるいはフェミニズムの視点から読み直し、「家」と「女」の関わりを考察した。 7月13日には、奈良女子大学アジアジェンダー文化学研究センター設立準備室との共催で、奈良女子大学にて国際シンポジウム「ジェンダーからみた中国の家と女」を開催した。パネリストとして、この分野の第一人者である鮑家麟(アリゾナ大学)、臧健(北京大学)を招聘し、本研究会からは、野村鮎子・西川真子がそれぞれ発表を行った。また、シンポジウムの役割分担として、筧久美子が挨拶を、林香奈が司会を、中山文・成田靜香がコメンテーターを務めた。参加者は全体で265名。遠隔地からの参加者も多く、大いに好評を博した。シンポジウムのプログラムとパネリスト4名の発言稿は、すべて『報告集』に収めている。 また、シンポジウム前日の7月12日には、キャンパスプラザで「鮑家麟・臧健先生を囲む懇話会」を開催し、アメリカ・台湾・中国における中国女性史研究の現状について、活発な討論が行われた。 10月13日には、東北大学で開催された日本中国学会にて、野村鮎子が「先妣行状の系譜-母を語る古文体の生成と発展」というテーマで発表を行った。 このほか、研究会では、論文集『ジェンダーからみた中国の家と女』を編集し、現在、科学研究費出版助成金を申請中である。本書は、研究会員16名の研究論文を収めており、来年度中には出版の予定である。中国の古典文学や近現代文学をジェンダーの視点から読み解こうとした意欲作であり、学会の注目を浴びることは間違いない。
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