研究課題/領域番号 |
13838005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒巻 俊也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90282673)
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研究分担者 |
松尾 友矩 東洋大学, 国際地域学部, 教授 (80010784)
花木 啓祐 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00134015)
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キーワード | ディスポーザー / 下水水質 / 廃棄物 / ライフサイクルアセスメント / 水循環 / 二酸化炭素 |
研究概要 |
本研究は、水量と水質を同時に考慮した都市域の水循環モデルを構築し、都市域水管理に関わるさまざまな施策について、水量と水質の両面から、そして資源回収システムまで含めたライフサイクルでの環境影響という観点から、それらの導入効果を評価することを目的としている。昨年度に下水水質を予測できるようモデルを改良したが、下水処理場ごとの流入水質の違いはうまく表現できず、さらなるモデルの改良を行う必要性が示唆された。また、ディスポーザー導入に焦点をあてて評価を行ってきたが、その場合に廃棄物の収集・処分システムへの影響が大きく、廃棄物管理も含めた評価が必要であることが示唆された。 下水流入水質の再現性の向上という観点においては、土地利用や昼夜間人口比など他の集水域の特性について下水の流入水質との関連性を解析したが、予測精度の向上に資するような項目は見つからず、工場における発生汚濁負荷の詳細な記述などの必要性が示唆された。一方、廃棄物収集・処分システムの評価については、焼却、メタン発酵、コンポスト、ガス化溶融などのいくつかの技術オプションについて、運用時の環境負荷に関する情報を収集し、ごみ質の変化に伴ってライフサイクルにわたる環境影響がどの程度変化するのかを推定できるモデルを構築した。さらにこのモデルを東京都区部に適用し、各技術オプションの特性を解析した。 さらに上記の廃棄物のモデルと水循環モデルを組み合わせて、ディスポーザー導入に伴う二酸化炭素排出量の変化について予測を行い、二酸化炭素排出量が大きく変化しないことが示された。
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