研究課題/領域番号 |
13838011
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
亀山 宏 香川大学, 農学部, 助教授 (70177608)
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研究分担者 |
仙田 徹志 香川大学, 農学部, 助手 (00325325)
渡邊 裕純 東京農工大学, 国際農学研究科, 助手 (80323757)
内田 諭 国際農林水産研究センター, 環境資源部, 主任研究官
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キーワード | 黄河断流 / 水価格 / 節水技術 / 応用一般均衡 / positive mathematical programming / 記述的数理計画法 / 水市場 / 水資源の地域間・産業間配分 |
研究概要 |
平成13年度 世界銀行の報告書などの文献研究により、華北平原における水資源の需給バランスの実態をメカニズムと数量から整理した。共同研究者Howitt教授の提唱する記述的数理計画法・PMPをもとに、灌漑排水モデルを水需要供給モデルに転換することで、水資源についての派生需要関数を導出し、地域間の需要供給調整を進める水市場の水価格付け政策のシミュレーション分析をできるモデルの理論的基礎をまとめた。 平成14年度 6月に、亀山はMONASH大学において、ORANI-Gモデル(一国タイプの応用一般均衡モデル)、更に地域別に非集計し環境負荷を追加したモデルMMRF-Green(multi-sectoral, multi-regional model of Australia's six states and two territories)、そのデータベースの作成について指導を得ながら作業を進めた。これにより共同研究者・張教授の農業政策研究センターや中国社会科学院などで構築されているモデルのデータベースを活用しながら地域ごとに細分化したモデルの構築が可能となる。 7月に、亀山はトルコにて別枠の研究プロジェクトとして訪問した折に、本研究と同様なテーマで共同研究を進めている中東工科大学のCakmak教授と地域農業生産モデルに用いるPMPについて、研究成果を交換した。 10月に渡邊が中国農業科学院・農業気象研究所、新郷人民勝利渠灌区、中国農業科学院・農田灌漑研究所を訪問し、従来からの節水技術・普及の過程について説明を受け、それとともに『節水灌漑と21世紀水資源の持続的利用』、『江蘇省における水稲の節水灌漑技術の推進モデル』を翻訳し、取り組みの実際について整理した。 この期間中を通じて、仙田は、関連文献の収集にあたり、亀山とともに『黄河断流と黄河の水利権制度研究』『中国節水農業理論と実践』『参加型灌漑管理』などの翻訳作業にあたった。
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