研究課題/領域番号 |
13852005
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊藤 英司 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (00033259)
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研究分担者 |
米田 明 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (10262841)
WALTER J. Micheal 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (20284094)
桂 智男 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (40260666)
久保 敦 岡山大学, 固体地球研究センター, 日本学術振興会特別研究員
神崎 正美 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (90234153)
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キーワード | 焼結ダイアモンド / 下部マントル / 溶融実験 / マグマオーシ / 高圧安定含水相 / 放射光 / 球共振法 |
研究概要 |
川井式高圧装置に焼結ダイアモンド(SD)アンビルを用いて従来からのペリドタイトに加えてClコンドライトマントル物質の溶融実験を35GPa(深さ1000km相当)まで行なった。その結果、25GPaまでの圧力ではリキダス相はメジャーライト(Mj)もしくはフェロペリクレース(Fp)であるが、28GPa以上ではこの二相が溶融に関与せずにマグネシウムに富むペロフスカイト(Mg-Pv)が第1リキダス相となり幾分低温ではさらにカルシウムペロフスカイト(Ca-Pv)も晶出する事が明らかになった。このような溶融関係とリキダス相の組成に従って、Clマントル及び最近提唱された2つのペリドタイトモデルマントルについてマグマオーシャンのなかでの分化を検討した。 MgO-SiO_2-Al_2O_3-H_2O系において約8%のAl_2O_3を含むphaseG(別名D)の単結晶が合成され構造決定が成された。同時に、この相が1600℃以上でも安定であることが判明してAl2O3を含むことによってphase Gは標準的な下部マントル温度条件の下でも存在しうることが示された。phaseGと並んで下部マントルの有力な含水相とみなされているδ-AlOOHについてMNR測定が行なわれAl, Hイオンの周りの詳細な配位関係が決定された。 放射光(Spring8)を用いて44GPa,2000Kまでペリドタイトの相平衡関係を決定した。また、Mg_2SiO_4-Fe_2SiO_4系におけるポストスピネル転移の圧力巾の決定を行っている。 MgSiO_3ペロフスカイトの焼結体を合成して球共振法による弾性定数の決定をおこなっている。現在までのところ50℃までの測定が行なわれ剛性率(μ)の温度依存性が決定された。
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