研究課題
本年度の研究実施計画に基づきそれぞれの項目をサマリーする。1)MIRRORCLE-6Xの開発:6MeVシンクロトロン本体を製作完了。磁場分布の計測完了。理想的な磁場の発生を確認。外径0.6mのシンクロトロン設計・製作・磁場測定完了。永久磁石による補正は、シミュレーションどおりであった。パータベータの製作、加速空洞へ10kWパワー投入を完了した。2)MIRRORCLE-20を用いたX線実験a)コヒーレントX線の発生:トランジション放射用積層ターゲットをスパッター蒸着装置で製作。SiとAlを積層して後Siを部分的に融解する方法であるが、まだ理想的な物の製作に成功していない。実験では、明らかに軟X線成分の増加が見られた。b)位相コントラストイメージング:位相コントラストイメージは、資料とフィルム間を1.2mにしたとき最も鮮明な像を撮像できた。一方、密着撮像でエッジの強調される新しいイメージングが明らかになり、定量的な研究を行った。これは、今後の利用展開に期待を持たせる。c)X線顕微鏡:新型光源の光原点を3μmまで絞ることに成功。4倍の拡大像まで確認。空間分解能は1μm以下であった。3)MIRRORCLE-20による高輝度遠赤外線の発生:真空度を1桁以上改良することにより、ビーム寿命を100msまで延ばすことに成功し、結果遠赤外線強度は、平均1Wを記録した。4極永久磁石無しで入射をするための、磁場分布の改造に成功した。しかしながら、ミラーの挿入は、次年度となった。
すべて その他
すべて 文献書誌 (3件)