研究課題
装置:環境学新棟に移転した質量分析計ISOPROBE-Tの調整を進め、ファラデー検出器の組み合わせの違いに依って試薬試料の値に変化がある事から、一部の検出器を交換した。ノイズレベルは1.5×10^<-16>以下、ピーク水平度は±100ppmより良い条件を得、同一試料の繰り返し測定精度は,Sr同位体で8ppm,Nd同位体で7ppmとなった。安定性の試験と、セリウム測定にむけての調整をすすめた。試料:Allende隕石から分離した90試料のCAIと28試料のコンドルールを分析した。6個の粗粒CAIと30個の細粒CAIは相互に分別したREEパターンを持ち、19個の粗粒CAIと9個の細粒CAIは、コンドライト様REEパターンを持つ。2個の粗粒CAIと4個の細粒CAIに負のセリウム異常(隕石規格化値で0.27-0.67)が見いだされた。これらの包有物が同位体測定の候補である。Allende隕石包有物についての研究成果は、68^<th> Meeting of the Meteoritical Society (Gatlinburg, U.S.A.)で発表した。測定:試料の数と量が限られているので、一つの処理試料から可能な限り多くの情報を引き出すため、ダブルスパイク(DS)法によるサマリウム同位体分別の定量を試みた。^<150>Sm(99.93%)および^<154>Sm(98.6%)スパイクを用いて、^<150>Sm-^<154>Sm DSの実験をした。Sm同位体比を、3種類のサンプル-スパイク混合物より求めた。測定の外部精度は、q=1.7、2.0、4.0に対してそれぞれ、0.05‰/a.m.u.、0.03‰/a.m.u.および0.03‰/a.m.u.(1SD)が得られた。Ce同位体比測定はSm同位体比測定が成功して後、同時に行う。公表:これまでの研究で得られた成果について6編の査読論文を公表した。
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