研究課題/領域番号 |
13854022
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
一條 秀憲 東京大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (00242206)
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研究分担者 |
松沢 厚 東京大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (80345256)
西頭 英起 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00332627)
武田 弘資 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10313230)
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キーワード | ASK1 / ASKファミリー / MAPキナーゼ / アポトーシス / ストレス |
研究概要 |
本研究計画は、ASK1-MAPキナーゼ系を介したストレス応答の分子機構の解明を軸として「量の差を質の違いへ」という細胞内情報処理システムの作動機序を明らかするために、物理化学的ストレスによるASK1活性化機構の詳細の解明を中心に研究を行なった。本年度は、アポトーシスのシグナル伝達におけるASK1-MAPキナーゼ系の機能の解析を行い、以下に列挙する知見を得た。1)ASK1ノックアウトマウスの解析から、ASK1が小胞体ストレスによって誘導されるJNKとp38の活性化に必須であること、また小胞体ストレスによって誘導されるアポトーシスに必須であることが明らかになった。2)ASK1-MAPキナーゼ系がプロテアゾーム抑制によって誘導されるJNKとp38の活性化ならびにアポトーシスに必須の分子であることが明らかになった。3)ASK1活性化機構として、ASKファミリーのホモならびにヘテロオリゴマー形成に伴う活性化ループのリン酸化の重要性が明らかになった。4)JSAP1はASK1-JNK経路においてスキャホールド蛋白質として働き、酸化ストレスによるJNKの活性化機構において、シグナルの増幅ならびに特異性決定に重要な働きを果たしていることが明らかになった。5)JNKによるアポトーシス誘導のメカニズムとして、抗アポトーシスBcl-2ファミリーメンバーの一員であるMcl-1/EATがJNKによって直接リン酸化されてその活性が低下することを明らかにした。
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