研究分担者 |
塚元 和弘 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (30253305)
木住野 達也 長崎大学, 先導生命科学研究支援センター, 助教授 (70315232)
吉浦 孝一郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (00304931)
福嶋 義光 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70273084)
松本 正 長崎大学, 医学部, 教授 (70190535)
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研究概要 |
無嗅覚症:常染色体優性遺伝を示すイラン人無嗅覚症2家系を発見した。嗅神経の解剖学的異常を認めず新規の疾患と考えられた(Am J Med Genet, in press)。本2家系計54名における連鎖解析とハプロタイプ解析の結果、無嗅覚症座を18p11.23-q12.2のD18S452とD18S475間にマップした。同領域に存在するGNAL,VAPA,PTPRM,PTPN2,CABYR,RNMT,CDH2およびNOL4を候補として変異解析を行ったが、変異は未同定である(J Mgd Genet, in press)。常染色体性手掌・足底多汗症:21名の罹患者がいる5家系において連鎖解析を行い、多汗症座を16番染色体にマップした(未発表のため、領域は割愛)。遅発性家族性緊張性四肢麻痺:緊張性四肢麻痺:49名中16名が罹患している1家系、および19名中6名の罹患者がいる1家系、計2家系について、連鎖解析を行った。連鎖領域は2p23であり、SPG4領域が候補だが、変異は同定されず未確定である。心房中隔欠揖症:肺動脈狭窄、右室肥大を伴う心房中隔欠損症患者8名(生存者7名)の1家系において連鎖解析を行い、8p23-p22にマップした(2点Lod score=1.4)。同領域のGATA4の変異解析の結果、患者全員にエクソン6に1bpの欠失(c.1074delC)を認めた。同変異は非罹患とされた3名にも同定され臨床的再検討の結果、これらの3名にも心房中隔欠損を認め、Lod scoreは4.2となった(J Med Genet, in press)。本研究は心疾患におけるGATA4変異の2例目である。耳垢型:過去の研究で同定した連鎖範囲(16p11.2-q12.1)を縮小するため、湿型と乾型の各型100名における連鎖不平衡解析を行い、約100-Kbの範囲に耳垢型座を確定した。本範囲中の遺伝子A(未発表のため、遺伝子名は割愛)内の乾型のみにみられるcSNP(GGG>AGG)が最も有意なp-valueを示すものである。現在は、本SNPの前後100kbを解析中。Van der Woude症候群:4世代にわたり13名の罹患者がいる1家系の連鎖解析で、従来のVWS1型および2型とは異なる染色体領域に疾患座がマップされた(未発表のため、詳細は割愛)。したがって本疾患はVWS3型である。
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