• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

集計結果および質的資料の社会学的説明モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13871026
研究機関九州大学

研究代表者

三隅 一百  九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 助教授 (80190627)

キーワードデータ分析法 / 数理モデル / 質的社会調査データ / 量的社会調査データ / ブール代数 / ナラティブ比較分析
研究概要

昨年度は質問紙調査データについて、複数回答の論理構造を探るブール代数分析を試みた。複数回答の形式はインタビュー、生活史、投書等のデータにもしばしば意図せずして現れる。そこで平成14年度は、福岡市民から市役所に対して寄せられた投書をデータ素材とし、どういう文脈で複数回答形式が現れやすいかを内容分析的に吟味した上で、その論理構造のブール代数分析から投書の含意に関する類別化を試みた。同じイシューに関する投書でも、不可欠に関連づけられる項目は異なる。そこから、当該イシューに関する投書者の問題認識の違いを引き出そうとした。行政の実践的課題に直結する分析だと思われので、より定型化された汎用的分析法の整備を継続的に試み、実用性を増したい。
また、新たな試みとして、生活史データの二次分析に取り組んだ。素材にしたのは谷富夫が沖縄について報告した移動生活史である。生活史の通常の分析法としては解釈的な類型化がある。谷によるそうした類型化を、ブール代数アプローチによってより厳密かつ体系的に行うことを試みた。また、職歴・地域移動歴を、そこに関与するさまざまな社会関係歴と関連づけてグラフ化する方法を、P. Abellのcomparative narrativesの方法を修正する形で考案した。グラフを相互に比較するための数学的な方法については、まだ整備していない。また、職業威信や職業カテゴリー、あるいはまた社会関係の量や質を考慮して、グラフを立体的に表す工夫も考案中である。

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi