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2002 年度 実績報告書

木地屋の定住化過程を事例とする近代日本の社会統合と集団の機能変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13871033
研究機関奈良大学

研究代表者

元濱 涼一郎  奈良大学, 社会学部・人間関係学科, 教授 (60190972)

研究分担者 上野 誠  奈良大学, 文学部・国文学科, 助教授 (40248191)
キーワード木地屋 / 氏子駈 / 移住と定住 / 職の神話 / 社会統合
研究概要

本年度は、研究開始第2年度であり、前年度の研究成果を受けて、以下の研究調査及び作業を実施した。
(1)資料の収集に関しては、木地屋関連地域での(1)集落跡等の現地調査、及び(2)図書館、文書館、資料館等における資料調査を継続実施した。本年度は、特に、木地屋の経済的基盤をなす木地物の生産と流通を左右する地域産業としての漆器生産に焦点を当てた資料の収集に重点を置いた。また、それに関連して、漆器生産者より漆器の生産・流通の現状についての聴き取りを実施した。
(2)データベースの構築:前年度に引き続き、近世以降の木地屋の移住の系統的追跡を可能にするためのデータベース作成作業を集中的に実施した。その結果、データベースはなお未完成であるが、必要となる年次別のデータ入力作業のほぼ80%を終えており、その範囲で、現状でも、移住の系統的追跡が可能となっている。この作業は次年度には余裕をもって完成、使用が出来るものと考える。
上記の作業によって、本研究が意図するところは、以下の通りである。
(I)従来、木地屋に関しては、山中の移住という居住形態の特異性に関心が集中して、「漂白」というイメージばかりが流布される傾向にあるが、本来、彼らは、近世の商品経済に組み込まれた存在であるという観点から、その社会的機能を適切に記述すること。
(II)職祖の神話と氏子狩によって生まれ、空間的疎隔にも関わらず、近世の長きに渡って維持され、再生産された木地屋の組織とその解体過程を、日本における近代国民国家の形成と地域再編過程の文脈において評価すること。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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