研究概要 |
我々が注目したのはJ.Drachの論文Sur les equations differentielles du premier ordre et du premie degre,C.R.1914,である.この注目すべき論文には次のことが論じられている。 第6Painleve方程式P_<VI>は線形常微分方程式のモノドロミー保存変形から生じることをR.Fuchsが発見したが,J.Drachの無限次元微分Galois理論を使ってもP_<VI>を定義することができる. 彼の上記の論文も無限次元Galois理論の論文も理解するのが困難である.実際彼の無限次元微分Galois理論はギャップが多すぎて認められていない. 我々の開発した無限次元微分Galois理論を用いて上記の論文を解析した.我々の枠組みはこの目的によくマッチする。我々の無限次元Galois理論の言語で述べられる幾つかの命題の間の同値性を主張するのがDrachの結果と思われるが,これは微妙な問題であり正しいのかは現在のところ判定できていない.
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