研究概要 |
本年度はMSRI, Berkeleyで"Commutative Algebra, Special Yearが開かれ,それに刺激されて大変有益であった.本研究で得られた結果は以下の通りである. ・整閉イデアルの鎖について 任意の包含関係をもつ2つの整閉イデアルの間に整閉イデアルのみから成る組成列が存在することを示した.また,固定された整閉イデアルに余長1で含まれる整閉イデアルの族がd-1次元の代数集合であることを示した.また,「イデアル全体の中で整閉イデアルの族はZariski閉集合か?という問いに反例を与えた.この結果はcontemporary math.(American Math, Soc)から出版予定である. ・multiplier idealの研究は本研究と深く関係している.これについて3次元のトーリックの場合にsubadditivityの反例を得た.今後はGorensteinの場合を研究していく. ・後藤は加群のRees環を研究し,Koszul複体のシジジー加群のRees環から新しい大変興味のある代数群の不変部分環を得た. このように多くの結果が得られ大変研究成果が上っている.
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