研究概要 |
平成13年度は、化合物半導体CdZnTeを用いた特徴のあるX,ガンマ線検出器及びその信号の読み出し回路系について技術的検討を行い、それに基ずき検出器及び回路系を製作又は購入する計画であった。 技術的検討作業は7月末に終了し、その後国内外の複数のメーカーと製作についての技術的打ち合わせを行い、製作費の見積もりを受けた。これと並行して、今回の科研費による研究目的に沿った検出器系の購入可能性についても種々の調査を行った。その結果、当初予定より小型ではあるが、検出器素材としてCdZnTeを用いたX,ガンマ線検出器が、信号増幅器、バイアス電圧供給回路まで含めたシステムとして米国のメーカーから販売されていることがわかり、そのシステムの購入費についても調査した。以上の製作費及びシステムの購入費の調査の結果、平成13年度の本科研費の予算枠を考慮して、検出器システムの方を購入することにした。 これに伴い、データ収集法についても再検討を行った。今回購入することにしたCZT検出器系からのデータ取得は、大阪大学核物理研究センターの既存の大規模なデータ収集系に依るよりも、専用の波高分析器(MCA)とデータ収集・制御用パソコンを組み合わせて行う方が適していると考え、波高分析器(MCA)と小型ノートパソコンも購入することにした。
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