研究概要 |
平成13年度に購入した、化合物半導体CdZnTeを用いたX,ガンマ線検出器及びデータ収集系を用いて、まずエネルギー分解能を測定した。検出器のサイズは、3×3×1mm^3で、入射窓には25μmBeフオイルが使用され、検出器温度は-28℃に冷却されている。 エネルギー分解能の測定は2つの線源を用いて行った。Am241の59.5keVX線に対して測定されたピークの半値幅は528eVでΔE/E=8.87×10^<-3>,Co57の122keVX線に対しては半値幅は841eVでΔE/E=6.9×10^<-3>であり、高分解能測定が可能であることが確認できた。 位置分解能の測定はコリメートしたX線源を用いて3mm×3mmの表面に対して1mm×1mmのステップで照射し、出力パルス波高を調べた。検出器の端から0.5mm付近に入射した場合だけ、パルス波高が約70%に減衰した。これらの測定と電場計算の結果、検出器表面に幅0.4mm程度の位置読み出し電極を1mmピッチで追加すれば1mm以下の位置分解能が得られる可能性があることがわかった。検出器の厚さ方向の位置分解能は、検出器が薄いため十分調べられなかった。
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