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2001 年度 実績報告書

二重閉じ込め法によって孤立化した一次元高分子の電子状態計測

研究課題

研究課題/領域番号 13874037
研究種目

萌芽的研究

研究機関山形大学

研究代表者

吉成 武久  山形大学, 理学部, 教授 (60158483)

キーワードシクロデキストリン / PMMA / アントラセン / ピレン / SnBr_4 / SnI_4 / フルオレン / チオフェン類
研究概要

有機溶媒PMMA(ポリメタクリル酸メチル)に閉じ込める前段階として,筒状有機分子シクロデキストリンにアントラセン,ピレン,SnI_4及びSnBr_4を挿入して,単一孤立分子状態を作り出した.これらについては粉末状態の試料を両面テープを用いて圧着し,それらからの反射スペクトルを測定した.これらのデータをクベルカームンク解析して,吸収スペクトルを求めることができた.
単一孤立アントラセン及びピレンの一部については,重要な結果が得られたので,現在投稿のための原稿作成に取り掛かっている.これらの試料及び他のフルオレン,SnI_4及びSnBr_4等についても,次の段階として,当初の目的である二重閉じ込めの状態を作るために,KBr中に拡散混入して圧縮した試料の作成及び有機溶媒PMMA中に拡散分散させて膜状に固定した試料の作成に取り掛かる.これらの試料は濃度調整が難しいが,測定条件を満たす良い試料が出来れば,直接に吸収測定が出来て,粉末のようなクベルカームンク解析は必要なく,スペクトルに現れる吸収帯の相対強度も信頼性が高いデータが得られ,電子準位の同定に耐えるものと期待される.またこのようにして固定した試料は,クライオスタット(冷凍装置)に取り付けて,低温(9K)の測定も可能である.低温の測定データは熱雑音(フォノンの影響)の無いものが得られ,理論と比較検討するのに重要なものである.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] O.Ohnishi, K.Tanaka, M.Kitaura, T.Otomo, T.Yoshinari: "Optical Spectra of Inorganic Compounds(C_2H_5NH_3)_2CdCl_4 in 3-30 eV Range"Journal of the Physical Society of Japan. 70・11. 3424-3427 (2001)

  • [文献書誌] R.Belosludov, T.Yoshinari, T.Hiwada, Y.Kawazoe, K.Ohno, S.Nagasaka: "Chapter 5 "Cluster Investigations in Cyclodextrin Inclusion Compounds:Theory and Experiment." in "Clusters and Nanomaterials;Theory and Experiment." Edited by Y.Kawazoe,T.Kondow and K.Ohno"Springer Verlag(Springer Series in Cluster Physics). 23/345 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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