研究課題/領域番号 |
13874052
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研究種目 |
萌芽的研究
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
米田 明 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (10262841)
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研究分担者 |
深尾 良夫 東京大学, 地震研究所, 教授 (10022708)
桂 智男 岡山大学, 固体地球研究センター, 助教授 (40260666)
鈴木 功 岡山大学, 理学部, 教授 (60033198)
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キーワード | ローソナイト / 含水高圧相鉱物 / 金 / 状態方程式 / 液圧セル |
研究概要 |
本年度は以下の3項目の研究を行った。現状は技術開発の段階にあり、具体的成果は出ていない。しかしながら、金の状態方程式決定に向けて幾つかの基礎的実験技術を確立することが出来た。以下本年度の研究内容をまとめる。 (1)含水高圧相鉱物の1つローソナイトの焼結体作成を行った。しかしながら、焼結体の質は良くなく良好なデータは得られなかった。含水高圧相鉱物の焼結は困難であることが分かった。当研究室で別の含水鉱物(含水β-スピネル)の合成を試みたがやはり質は良くなかった。焼結時における解離水のためと推察される。水の悪影響を抑える方策が必要で、水の熱力学的解析から積み上げていく必要がある。 (2)対面液圧セルの開発。米田は名古屋大学の大型プレスを活用し、音速測定用の液圧システムを開発した。固体地球研究センターのプレス容量は名大より小さいので、液圧システムの改良を行った。液圧セルは八面体圧媒体の対面方向に置かれる。この配置により比較的低荷重で7.7GPa(high-Bi転移圧)の液圧発生が可能になった。またこの配置により、音速用のトランスデュサーをアンビル背面に置くことが可能になり、実験が能率的になった。 (3)金の弾性波速度測定。圧力スケールと関連して金の状態方程式は重要である。単結晶金の音速測定のための基礎的実験技術の開発を行った。金は音波の減衰が大きいので高周波がいいとは限らない。多結晶金サンプルで最適周波数などの確認を行い、10-20MHzの周波数が適当と分かった。単結晶金サンプルの加工法、接着法など現在開発中である。
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