研究概要 |
3d金属イオン(Mn,Cu)のルベアン酸系錯体ポリマーを各種合成した。ルベアン酸系配位子R_2dtoaとしては、R=-H,-C_2H_4OH,-C_3H_6OH等を用いた。得られた試料(水素吸蔵前)の基礎的物性を明らかにする目的で、電気抵抗率、磁化率、X線光電子分光(XPS)、熱電能、赤外吸収、ラマン分光の測定を行った。通常の合成法で得られるポリマー試料は非晶質であるが、オートクレーブ装置を用いた水熱合成法により、試料の単結晶化も図った。得られた粉末あるいは単結晶試料を用いてX線構造解析を行った。放射光を用いたX線回折とリートベルト解析及びEXAFS測定は、高エネルギー物理学研究所にて行った。 各錯体の水素吸蔵の挙動を調べるために、水素吸蔵-放出過程を圧力-組成等温(PCT)線測定装置により測定した。また実効水素圧による電解還元も試みた。得られた水素吸蔵試料に対して、構造と諸物性の水素濃度依存性について詳細に解明した。
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