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2001 年度 実績報告書

微量不純物存在下過飽和溶液中における結晶溶解の異常現象

研究課題

研究課題/領域番号 13875002
研究種目

萌芽的研究

研究機関岩手大学

研究代表者

GUZUMAN Luis a.  岩手大学, 工学部, 助手 (80312510)

研究分担者 横田 政晶  岩手大学, 工学部, 助教授 (60250635)
久保田 徳昭  岩手大学, 工学部, 教授 (90003863)
キーワード結晶成長 / 溶解 / 不純物効果 / リン酸2水素カリウム / アルミニウム イオン
研究概要

不純物存在下における結晶はしばしば過飽和溶液中においても起こる。この現象は、過飽和中で起こるという意味では、異常である。本研究では、この異常溶解現象を実験的に検討した。本研究開始以前の予備的検討により、フタル酸カリウム結晶、硫酸カリウム結晶およびリン酸2水素カリウム(KDP)の結晶が、クロム(III)不純物存在下で溶解することがわかっていた。本研究では、KDP結晶を対象にアルミニウム(III)不純物の影響を調べた。クロム(III)不純物よりもアルミニウム(III)の方が、解現象がよく見られたからである。
本年度の成果をまとめると以下の通りである。(1) 確かに溶解現象はみられるが、その再現性は非常に乏しく、実験的に溶解が起こる条件を明らかにすることができなかった。(3) 溶解が起こるのは、次のような機構によると考えられる。結晶の表面に不純物が吸着され、その後、吸着された不運物(本研究の場合はアルミニウム(III))が結晶表面に路頭している元素と化学反応を起こし、KDPとは別の化合物が形成される。この化合物にとって溶液は過飽和ではないため、これが溶ける。このような、別の化合物の形成と溶解が繰り返され、結晶が徐々に溶けて行く。これが、現在考えている溶解の機構である。(3)結晶表面に形成さえると考えられる化合物を検出する目的で、表面分析(EECAおよびTOF-SIMS)行った。しかし、結晶表面には不純物クロム(III)は検出されず、化合物の同定もできなかった。
今後の課題として、溶解現象のおこる条件を明らかにすること、その上で原子間力顕微鏡による溶解現象のその場観察を行う、さらに表面に形成されると思われる化合物の同定を試みる、などが必要と考えられる。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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