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2002 年度 実績報告書

過冷却水の瞬間相転移に伴う音波発生と潜熱不安定性

研究課題

研究課題/領域番号 13875017
研究機関東京農工大学

研究代表者

中島 春彦  東京農工大学, 工学部, 教授 (30011133)

研究分担者 尾崎 忠男  東京農工大学, 工学部, 助手 (30092480)
キーワード過冷却 / 潜熱 / 結晶成長 / アコースティックエミッション / 一次相転移 / 体積膨張
研究概要

過冷却水滴の凍結は一次相転移で、体積膨張と温度上昇が高速に起こると考えられる。本研究では凍結時に起こる瞬間的な体積膨張を超音波の発生(Acoustic Emission, AE)として、また潜熱の放出を急激な温度上昇として捉えることができた。
撥水性容器に満たしたシリコーンオイル中に滴下した直径約1mmの脱気水滴を徐冷し、過冷却状態にした後、-5℃から-20℃の範囲で自然凍結させた。AE捕捉には使用周波数が10k~250k、200k~2MHzである水中マイクまたはAEセンサを用いた。一つの水滴から複数個のAEが得られたこともあり、凍結条件による凍結の多様性や凍結のタイミングについても考察を進めた。一様に体積膨張が起こるモデルと捕捉されたAE波形を比較検討した。さらに、温度上昇を測ることで凍結現象を確かに捉えていることを示すために温度上昇との同時測定を試みた。得られたAE波形に対し、FFTを用いてスペクトルを割り出し、単調膨張モデル等により波形発生メカニズムと凍結速度の関連付けを試みた。
凍結時に発生するAEは3成分に分解され、それらは膨張とその停止に伴う球面波波形、2種の球の共振モードとそれらの消長とすると説明できることが判明しつつある。膨張球のAEについての理論的解析を行い論文を公表した。また、膨張過程の時間をAE波形から割り出し、数マイクロ秒と極めて高速の膨張過程が存在する可能性が高い。
また潜熱放出に伴う温度上昇が観測され、使用した熱電対の測定限度である1ミリ秒より速い温度上昇が生じていることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Nakajima: "Transient Acoustic Waves and Thermal Diffusion from a Spheve Undergoing a Rapid Volume Ehauge"Jpn.J.Appl.Phys.. (to be pub.). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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