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2001 年度 実績報告書

ミクロン寸法ナノイオン源開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13875019
研究種目

萌芽的研究

研究機関京都大学

研究代表者

石川 順三  京都大学, 工学研究科, 教授 (80026278)

研究分担者 後藤 康仁  京都大学, 工学研究科, 助手 (00225666)
辻 博司  京都大学, 工学研究科, 助手 (20127103)
キーワードナノイオン源 / フィールドエミッター / フォトリソグラフィ / シリコンエミッター / ガス放電
研究概要

1,極微小ナノイオン源電極の微細加工法に関する研究
極めて小さい寸法でイオン源を構成するため、電子供給法は電界電子放出を採用し、電子放出電極がイオン引き出し電極を兼ねる陰極とし、陽極にはプラズマ生成室としてのキャビティーを有するものとする2電極イオン源を考案して、その作製方法を研究した。本年度ではミクロン寸法のシリコンフィールドのフォトリソグラフィーによる微細加工過程の諸条件の最適化を行った。その結果、レジストを塗布した酸化膜付シリコン基板に直径20μmの円形ドット列を有するマスクを介して露光・現像し、酸化膜の円形パターン列を形成した。その後にこれをマスクとしてNAH溶液でエッチングして底面直径が20μmのシリコンピラミッド列を形成した。そして、これらのピラミッド先端から電子が放出されることを確認した。
2.ミクロン領域におけるガス放電現象に関する研究
電子衝突による気体のイオン化には、電子のエネルギー、気体の密度、及びプラズマ生成室の大きさが関連し、プラズマ生成室の寸法が小さい場合には気体粒子と電子の衝突確率を増加させるために、気体密度を増加させる必要がある。2電極構造の陽極に数10μm直径の微小孔を介してアルゴンガスを導入し、陰極に3.5keVを印加した結果、ガス導入圧力を3kg/cm^2とすることで陰極から電子が持続的に放出され、プラズマを生成できることを確認した。2電極を入れた真空室のガス圧力は約2.5x10^<-2>Paと高かった。従って、ガス導入量を低下させることが今後の必要であることが分かった。
3.ナノ領域における表面効果荷電粒子発生現象に関する研究
液体金属イオン源におけるイオン引き出し実験からイオン放出には数10V/nmの強電界が、シリコンの電界電子放出では数V/nmの電界が必要であることが分かった。従って、先端曲率半径が小さいエミッターからの電界電子放出は、ナノイオン源の電子供給法として適すると考えられる。また、冷陰極であるので熱的な問題も回避できる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 石川順三: "フィールドエミッションの最近の進展と電子源としての期待"表面科学. 第23巻・第1号. 2-8 (2002)

  • [文献書誌] Y.Gotoh, D.Nozaki, H.Tsuji, J.Ishikawa, T.Nakatani, T.Sakashita, K.Betsuji: "Emission characteristics of Spint-type field emitters improved by operation in carbon monoxide ambient"Journal of Vacuum Science and Technology. B19・No.3. 912-915 (2001)

  • [文献書誌] 石川順三: "荷電粒子ビーム工学"コロナ社. 302 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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