| 研究概要 |
《1、目標値生成手法の適用範囲の拡大などの理論的検討》
入力や状態の制約を満たした上で,制御系の出力が所期の値に速やかに収束するような目標値信号生成法に関して,計算効率を考慮にいれながら目標値生成を無限時間区間に拡張するような理論的検討をおこなった.目標値をステップ関数などに限った場合,これは可能であることが確認できた.ただし,無限時間区間において,制約条件が満たされているか否かについては,今後,もう少し深く検討する余地がある.
《2.制御対象のモデル化誤差に対するロバスト化》
上記の目標値生成法は制御系のモデルに基づくため,モデル化誤差に対するロバスト性が重要となる.この観点から,制御系のインパルス応答にあるクラスの不確かさが含まれる場合に対して適応できるように,手法の拡張をおこなった.一方,今後の課題として,一旦生成された目標値がどの程度の誤差を許容するかについても詳細に理論的な検討をおこなう必要がある.
《3.予備実験による検証》
現有の振動系を用いて,上記提案手法の有効性に関して実験検証を行なった.この結果,ある程度のモデル化誤差の存在に対しても,対応可能であることが確認できた.
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