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2002 年度 実績報告書

有機ナノ粒子を鋳型にした導電性ナノカプセルの創製

研究課題

研究課題/領域番号 13875119
研究機関群馬大学

研究代表者

土橋 敏明  群馬大学, 工学部, 教授 (30155626)

研究分担者 若林 淳美  住友大阪セメント株式会社, 新材料事業部, 開発グループリーダー(研究職)
キーワードナノ粒子 / キャラクタリゼーション / 束縛空間 / 物質透過性
研究概要

本年度は、主に鋳型法で作られたナノ粒子の持つ物理化学的性質が明らかになった。
(1)ナノ粒子からの物質透過性について理論的考察及び実験を行い、そのメカニズムを明らかにした。ナノ粒子からの小分子の透過量の時間依存性は単一の指数関数で表された。このことは、ナノ粒子が均一な大きさを持つことの反映であると考えられた。
(2)ナノ粒子を半透性壁膜をもつ束縛空間と考えたときに予想される応用法について考察し、予備的実験を行った。
得られたナノ粒子の表面膜は半透性を持つことが確かめられた。このことを利用すると、分散媒を好感することによりナノ粒子の内部環境の化学的性質を不連続に変えられる。ナノ粒子内部に機能性の高分子物質が入っている場合、高分子の機能を外部から容易に制御できることが確かめられた。
(3)微粒子分散系の構造を明らかにするために電気化学的測定を行い、微小構造体のフラクタル次元を求めた。
ナノ粒子は水分散系においてフラクタル次元を持つ構造を作っていることが確かめられた。このことは、ナノ粒子の凝集構造が自己相似的であることを示している。また、フラクタル次元は電場の大きさによって変化することから、外部電場はナノ粒子構造の制御パラメータになりうることが分かった。
(4)臨界溶液に与えるナノ粒子の影響を明らかにした。
ナノ粒子は溶液の臨界温度、臨界濃度を大きく変えることを明らかにした。このことは、ナノ粒子はメゾスケールの臨界現象を研究するために好都合な試料になりうることを示唆している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] S.Namai: "Application of vibrational densimeter to systems with internal friction"Colloids and Surfaces B : Biointerfaces. 25. 11-17 (2002)

  • [文献書誌] T.Yamamoto: "An approach to analysis of pigment release from microcapsules with size distribution"Colloids and Surfaces B : Biointerfaces. 25. 305-311 (2002)

  • [文献書誌] T.Dobashi: "Coexistence curve near the tricritical point in ternary polymer solutions"Phys. Rev. E. 65. 31802-1-31802-4 (2002)

  • [文献書誌] N.Miura: "Dielectric study on various aqueous gels of polysaccharide"Trans. MRS-J. 27. 573-576 (2002)

  • [文献書誌] K.Terao: "Gamma ray-induced gelation of carboxymethylcellulose"Trans. MRS-J. 27. 593-596 (2002)

  • [文献書誌] T.Dobashi: "Coupling of chemical cross-linking, swelling and phase separation in microencapsulation"Langmuir. 18. 6031-6034 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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