研究概要 |
3年計画の初年度であり、またこの研究が新しい測定装置の開発を伴うものであることから,本年度は測定装置の設計と製作を中心に研究を行った。 装置設計において、測定波長は200〜1100nmとし、また測定温度は1200℃を上限とした。また,当初設計ではディテクターへの輻射熱の入射を防ぐのに着色フィルターを用いていたが、フィルター自体の温度上昇も問題となる可能性があるため、誘電体積層反射膜を用いることとした。また、炉体中の光路は、当初は全体を閉鎖系とすることを考えていたが,その場合は光路付近で複雑な対流が生じて光路の揺らぎを生じることが予備実験で明らかになったため,対流が整流となる開放系光路を採用することとした。 これらにより設計した測定装置を作製し,予備実験を行った。その結果、加熱開始後に装置が安定化するまでに1時間程度を要すること、その後は安定した測定が可能であることが判った。また,強制送風装置を設置して空冷することで、装置の安定性(熱ドリフトの小ささ)が向上した。
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