研究課題/領域番号 |
13875147
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研究種目 |
萌芽的研究
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 道隆 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (20137251)
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研究分担者 |
飯村 健次 姫路工業大学, 工学部, 助手 (30316046)
廣田 満昭 姫路工業大学, 工学部, 教授 (30047609)
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キーワード | シリコン基板 / メカノケミカル反応 / 疎水化表面処理 / 粒子配列 / 微粒子 / 選択的付着 |
研究概要 |
シリコン基板表面に局所的に機械的な力を加え、傷をつけることによって生じた新生表面は原子間結合が機械的に切り離されるために化学的活性が高い。このことを利用して、高級アルコール存在下でシリコン基板にダイヤモンド針を使って傷を付けると、その傷部分だけが高級アルコールとメカノケミカル反応を起こし、表面にアルキル基を結合する。メカノケミカル反応によって結合したアルキル基により微細な表面疎水化改質を実現し、その疎水化引力により改質した部分だけに疎水性表面を持つ固体微粒子を集積付着させて、シリコン基板上に微粒子集積体を作る可能性について検討した。その結果、以下の結果が得られた。 1)高級アルコール存在下でシリコン基板表面を全面研磨すると、研磨表面がメカノケミカル反応により疎水化することを水滴の接触角の変化から確認した。 2)アルコールの種類により接触角の大きさが異なり、疎水化効果の大きなアルコールがあることがわかった。 3)シリコン基板表面にダイヤモンド針で局所的な傷を付けることにより、局所的表面疎水化改質を行うことができることを確認した。 4)疎水化表面改質した傷部分だけに疎水性引力を利用して疎水性微粒子を選択的に付着させることが可能であることを確認した。 5)荷重が低い場合、幅が50μm以下の微細な傷では塑性変形は生じるものの表面の剥離は部分的にしか起こらず、傷全体ではなく剥離が生じて新生表面が現れた個所だけに疎水性粒子が付着することがわかった。
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