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2001 年度 実績報告書

糖修飾タンパク質をターゲティング・リガンドとした機能性リポソームの開発

研究課題

研究課題/領域番号 13876047
研究種目

萌芽的研究

研究機関北海道大学

研究代表者

関 秀司  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 講師 (10179327)

研究分担者 佐伯 宏樹  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (90250505)
鈴木 翼  北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 教授 (90002089)
キーワード機能性リポソーム / ターゲティングリガンド / アミノ酸光学分割
研究概要

本研究は2年間(平成13・14年度)の継続研究である。平成13年度はフォスファチジルコリン(PC)リポソームに牛血清アルブミン(BSA)を導入した機能性リポソームによるアミノ酸の光学分割に関する研究を行った。リガンド物質として使用したBSAはトリプトファン(Trp)の光学異性体のうちL型に対して強い結合力を持つことが知られている。
1.PC-BSA系ではリポソームへのBSA導入量は微量であったが,陽イオン界面活性剤(DDAB)を予めリポソームに導入することによりBSA導入量を大幅に増加させることが可能になった。本法によって調製したリポソームのBSA含有量は0.2g-BSA/g-PCであった。PCリポソームは比較的容易に遠心分離できるが,DDABを導入することによりPCリポソームの分散安定性が向上した。このリポソームにBSAを導入することにより分散安定性が再び低下し,3,000rpm程度の遠心分離で回収することが可能になった。これらのことから,正電荷をもつDDABが中性pHにおいて負電荷をもつBSAの導入を容易にすること,また導入したBSAの負電荷によりDDABの正電荷が中和され,リポソームの遠心分離が容易になったと考えられる。
2.BSA導入リポソーム(BSA-L)によるL-TrpおよびD-Trpの吸着実験を行った結果,pH7付近ではL-TrpはBSA-Lに吸着しないが,pH8.5ではL-Trpの吸着分離が可能であった。またpH8.5におけるBSA-LへのD-Trpの吸着量はL-Trpの約40%であった。
3.本リガンド導入法は,BSAに限らず,負電荷を持つリガンド物質のリポソームへの導入に対して有効な方法であると考えられ,平成14年度の研究においてターゲティングリガンドとして使用予定のカラギーナン(負電荷のスルホン基を持つ)の導入に対しても有用な知見が得られた。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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