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2001 年度 実績報告書

新規に樹立した耐性細胞からのマグネシウム輸送担体のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 13877021
研究種目

萌芽的研究

研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

松藤 千弥  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50192753)

キーワードマグネシウム輸送体 / マグネシウム耐性細胞 / 尿細管細胞 / 遺伝子クローニング / ディファレンシャル法 / DNAマイクロアレイ / aquaporin-1 / 遺伝子導入
研究概要

1.マグネシウム(Mg)耐性細胞の樹立とMg輸送活性:マウス尿細管由来MCT細胞から100mMの細胞外Mg存在下で増殖する細胞株を得ていたが、さらに耐性化をすすめ、現在120mM Mgに対する耐性株が得られている。またMg-fura蛍光色素を用いた細胞内Mg濃度測定法により細胞のMg輸送活性を測定し、耐性株では細胞外ナトリウムイオン依存性のMg排出活性が亢進していることが確認された(東京医大、小西・渡辺博士との共同研究)。
2.Mg輸送蛋白質の候補遺伝子のスクリーニング:Mg耐性細胞と野性株細胞より各々mRNAを抽出し、サプレッション・サブトラクション・ハイブリダイゼーション法により耐性細胞に特異的に発現している遺伝子を検索した。各々1μgのpoly(A)^+RNAを材料としたサブトラクションにより約1000個のコロニーが得られ、このうち192クローンについてディファレンシャル・ハイブリダイゼーションを実施し、22個のクローンを選別して塩基配列を決定した。12クローンが未報告の遺伝子であった。また、10クローンが既知の機能が同定されている遺伝子であった。その内3クローンは膜タンパク質であるaquaporin-1(AQP1)のcDNAの異なる部位に相当していた。さらにDNAマイクロアレイを用いて両細胞の遺伝子発現を比較し、Mg耐性細胞に特異的に発現が増加している遺伝子の解析を行っている。
3.Mg輸送蛋白質の候補遺伝子の発現:得られたAQP1のcDNAを動物細胞発現ベクターに組み込み、野生体細胞に遺伝子導入した。しかし、Mg耐性の獲得や、Mg排出活性の増加は認められず、Mg輸送蛋白質ではないと結論した。残りの候補遺伝子についても順次解析を進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Watanabe M: "Enhanced Na dependent Mg extrusion in the mutant cells established from mouse renal tubular (MCT) cell line"Japanese Journal of Physiology. 51・Suppl. S57 (2001)

  • [文献書誌] 大城戸 一郎: "高マグネシウム耐性腎上皮細胞の樹立と解析"日本腎臓学会誌. 43・3. 262 (2001)

  • [文献書誌] Chattopadhyay MK: "Antizyme regulates the degradation of ornithine decarboxylase in fission yeast Schizosaccharomyces pombe-Study in the spe2 knockout strains"Journal of Biological Chemistry. 276・24. 21235-21241 (2001)

  • [文献書誌] Howard MT: "Cell culture analysis of the regulatory frameshift event required for the expression of mammalian antizymes"Genes to Cells. 6・11. 931-941 (2001)

  • [文献書誌] Atkins JF: "Overriding standard decoding : Implications of recoding for ribosome fucntion and enrichment of gene expression"Cold Spring Harbor Symposium on Quantitative Biology. (印刷中).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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