研究概要 |
1)精製飼料の調整 牛乳群(実験群)は牛乳と飼料を混じて与えている。その飼料は、蛋白質(15%)としてリジン・スレオニン・バリンを強化したグルテン、脂肪としてオリーブ油とコーン油、糖質としてコーンスターチを用いた粉末精製飼料である。「精製飼料+牛乳(25mL/day)」による蛋白質、脂肪、糖質の摂取比がそれぞれ15、25、60%になるように精製飼料を調整している。対照群に与える飼料には上記の精製飼料に飲用牛乳量(25mL/day)の蛋白質と脂肪に相当するリジン・スレオニン・バリンを強化したグルテン(蛋白質)とヤシ油(飽和脂肪酸が多い)を加える。飼料は毎日午後4時に取り替える。牛乳中のエストロゲンはクーロアレイ型電気化学検出器付き高速液体クロマトグラフで定期的に測定した。 2)動物の飼育、前立腺特異的発がん物質PhIPの投与 6週齢の雄性F344ラットからなる実験群(牛乳)および対照群に0、100mg/kgのPhIPを2回/週、15週間与えた。そして、実験群、対照群を「牛乳+精製飼料」、「水+精製飼料」で40週飼育した(総計60週)後、ラットを殺し、前立腺,精巣、精巣上体を摘出、ホルマリンに固定した。 3)定期的測定 毎週1回、体重、牛乳、水、飼料の摂取量を測定していた。 4)実験を終了し、発ガン情況の形態観察: 現在、共同研究者の白井が前立腺,精巣、精巣上体などの形態観察(発ガン情況)をおこなっている。
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