• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

マクロファージにおけるPPARγを介する動脈硬化関連遺伝子の発現抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13877101
研究機関群馬大学

研究代表者

倉林 正彦  群馬大学, 医学部, 教授 (00215047)

研究分担者 新井 昌史  群馬大学, 医学部, 講師 (60270857)
キーワード動脈硬化 / オステオポンチン / マクロファージ / ホメオボックス / PPARγ / THP-1細胞 / 転写因子 / 細胞外マトリックス
研究概要

動脈硬化の発症と進展において単球からマクロファージへの変換は重要である。血管内皮を通り抜け、周囲のサイトカインによってマクロファージに変換することによって、酸化LDLを貪食し、泡沫細胞にさらに変換することによって、脂質に富む不安定プラークの形成へと繋がる。本研究においては、ヒト単球性白血病細胞THP-1細胞を用いて、単球からマクロファージへの変換の分子機構を解析した。THP-1細胞はホルボールエステルにて刺激することによって48時間以内にマクロファージに変換する。この過程でマクロファージに特異的な遺伝子の一つであるオステオポンチンが誘導された。オステオポンチンは、細胞外マトリックス蛋白であり、動脈硬化を促進する作用をもつ。オステオポンチン遺伝子のプロモーター活性は、単球からマクロファージへの変換に伴って増加した。また、この増加は、PPARγリガンドであるトログリタゾンによって著明に抑制された。オステオポンチンプロモーターコンストラクトとPPARγの発現ベクターとの共トランスフェクションによってプロモーター活性は抑制された。この抑制には、プロモーター部位で-990の部位に存在するA/T-に富む配列が重要であった。この配列には、PPARγは結合せず、ホメオボックス蛋白が結合した。また、ゲルシフトアッセイにて、この配列を認識する核蛋白は、マクロファージへの変換に伴って誘導される蛋白であることが判明した。このホメオボックス蛋白はマクロファージへの変換過程に機能する可能性があり、現在、その蛋白をコードする遺伝子のクローニングを行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kanai H., et al.: "Transforming growth factor-β/smads signaling induces"Circ Res. 88. 30-36 (2001)

  • [文献書誌] Sekiguchi K., et al.: "Homeobox protein hex induces SMemb/nonmuscle myosin"Circ Res. 88. 52-58 (2001)

  • [文献書誌] Oyama Y., et al.: "PPARγ ligand inhibits osteopontin gene expression"Circ Res. 90. 348-355 (2002)

  • [文献書誌] Tanaka T., et al.: "Endothelial PAS domain protein 1(EPAS1) induces"J. Mol. Cell Cadiol.. 34. 739-748 (2002)

  • [文献書誌] Tomaru K., et al.: "Transcriptional activation of the BNP gene"J. Mol. Cell Cadiol.. 34. 1-11 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi