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2001 年度 実績報告書

アルツハイマー型痴呆の前臨床段階における診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 13877149
研究種目

萌芽的研究

研究機関浜松医科大学

研究代表者

河合 正好  浜松医科大学, 医学部, 助手 (30283352)

研究分担者 星野 良一  浜松医科大学, 医学部, 教務員 (70219179)
関根 吉統  浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (70324358)
鈴木 勝昭  浜松医科大学, 医学部, 助手 (00285040)
森 則夫  浜松医科大学, 医学部, 教授 (00174376)
武井 教使  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (80206937)
キーワードアルツハイマー型痴呆 / 早期診断法 / ロールシャッハ・テスト / 認知機能 / ポジトロンCT / ブドウ糖代謝
研究概要

今回、我々はロールシャッハ・テストに工夫を加え、アルツハイマー型痴呆の前臨床段階における認知機能の変化を捉えるための簡便な方法(quantitative Rorschach test;q-RT検査)を開発した。この方法を用いて、(1)アルツハイマー型痴呆の発症は無く、認知機能の低下が認められた高齢者2名、(2)アルツハイマー型痴呆を発症し、認知機能の低下が認められた高齢者3名、(3)アルツハイマー型痴呆の発症は無く、認知機能の低下も認められない健常高齢者6名を選出した。以上の11名の中、(1)群1名、(2)群1名、(3)群2名を対象としてポジトロンCT(PET)検査を施行し、脳内各部位のブドウ糖代謝を測定した。
その結果、アルツハイマー型痴呆を発症し認知機能の低下も認められた群では、健常者と比較して、頭頂葉で約60%、帯状回で約60%、側頭葉内側部で約50%、前頭葉で約50%のブドウ糖代謝の低下が認められた。一方、アルツハイマー型痴呆の発症は無いが認知機能の低下が認められた群では頭頂葉で約40%、帯状回で約40%、側頭葉内側部で約30%のブドウ糖代謝の低下が認められた。
これらの結果から、アルツハイマー型痴呆では頭頂葉、後帯状回、側頭葉内側部、前頭葉でのブドウ糖代謝の低下が特徴的であり、また、アルツハイマー型痴呆の臨床的な発症がなくても、q-RT検査で認知機能の低下が認められた例では、同様の脳領域でブドウ糖代謝が低下していることが示された。
平成14年度はさらに症例数を増やし、得られた結果を解析し、q-RT検査の有用性を検証する。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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