研究課題/領域番号 |
13877163
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
根東 義明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00221250)
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研究分担者 |
根東 義則 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (90162122)
藤原 幾磨 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10271909)
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キーワード | PNA / FITC / 尿細管 / イオン輸送 / mRNA |
研究概要 |
まず、本研究で用いるPNAの合成に関して、固相合成を用いるPNA合成の自動合成法を検討した。本研究の分担研究者の根東はヘテロ環化合物を中心とした生理活性小分子の固相自動合成について、ACT496という合成機を用いて検討しており、技術的には対応可能であったが、まだ細部においては最適化が必要である。固相合成については、修飾核酸に関連してデアザプリンのモデルとしてインドール誘導体の合成研究も行った。また、合成機を用いずにより簡便に合成するためにマルチピン法を用いるPNA合成法を確定した。 つぎに、蛍光プローブであるFITCを分子内に導入して、その細胞内への取り込みを正確にモニターする方法については、PNAの細胞膜の透過性を評価するために有用であることが明らかとなった。今回の研究では、腎尿細管細胞を直接用いることは結果的にできなかったが、細胞株を利用し、検討を加えた。HEK細胞(ヒト胎児腎細胞由来細胞株)に修飾核酸キュウーオシンの合成酵素HuTGTをコードする遺伝子のアンチセンス(FITC-O-ATGCCGCTCTACTCCG-O-Lys)およびセンス(FITC-O-TCCCCATTTTACAGTA-O-Lys)の細胞内への導入を検討し、蛍光顕微鏡下でFITCの蛍光をもとに透過性の評価と生理機能解析を行なっている。いずれも細胞膜を透過しにくい傾向が見られたため、細胞内への核酸導入試薬であるFuGENE6とともに処理し改善が見られた。さらに標的タンパクの発現抑制およびPNAの細胞毒性の評価を行なっている。細胞株の種類によってPNAの透過性が異なることも明らかとなった。
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