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2002 年度 実績報告書

cell-trapping法を用いたES細胞からの下垂体細胞の分化単離

研究課題

研究課題/領域番号 13877171
研究機関神戸大学

研究代表者

千原 和夫  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00107955)

研究分担者 飯田 啓二  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80324911)
置村 康彦  神戸大学, 医学部, 助教授 (30204100)
キーワード下垂体 / ES細胞 / 細胞分化 / 転写因子
研究概要

本研究の目的は、下垂体の初期発生に関与すると想定される種々の転写因子をES細胞に発現させ、ES細胞が下垂体の方向に分化しないか検討することである。まず、下垂体の発生初期に出現する転写因子がES細胞の培養条件の変動によって如何に変化するかRT-PCRで調べた。ES細胞をembryoid bodyを形成させた後、あるいは形成させずに、LIF存在下、あるいは非存在下で培養を行ない、経時的にtotal RNAを抽出、これをもとににRT-PCRを行なった。下垂体形成の初期に出現するPtx-1,Ptx-2 mRNAは、いずれの条件でも出現した。Lhx-3 mRNAも出現する傾向にあった。さらに、培養期間を延長すると、驚いたことに成長ホルモン(GH) mRNAも出現した。この成績は、ES細胞が一様にGH産生細胞の方向に分化したわけでなく、一部のES細胞がGH産生細胞の方向に自発的に分化したため得られたものだと解釈している。実際に、GHmRNAを発現する細胞はどの程度あるのか、GH蛋白も産生されているのかについては、今後明らかにする必要がある。このような条件で培養したES細胞の一部は、すでに下垂体の方向にコミットメントされている可能性があり、このような細胞をさらに分化させることを計画している。すなわち、さらに多数の細胞をGH産生細胞の方向に分化させることを目的に、Ptx-1,Ptx-2,Lhx-3に引き続いて出現する転写因子であり、GH産生細胞の分化に重要なProp-1およびPit-1を強制的に発現させ、発現細胞の形質変化を調べる予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kishimoto M: "Mutant form of Pit-1 (R271W) does not act as a dominant inhibitor of Pit-1 action to activate the promoters of growth hormone and prolactin genes"Euro J Endocrinol. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Okimura Y: "The role of circulating ghrelin in growth hormone (GH) secretion in freely-moving rats"Life Sciences. (In press). (2003)

  • [文献書誌] Sakurai T: "A novel heterozygous T51l mutation of growth hormone receptor is not associated with short stature"Growth Horm IGF Res. 12. 411-417 (2002)

  • [文献書誌] Kaji H: "Adult growth hormone deficiency in Japan : Results of Investigation by questionnaire"Endocrine J. 49. 597-604 (2002)

  • [文献書誌] Kishimoto M: "Novel function of transactivation domain of the pituitary pituitary specific transcription factor, Pit-1"J Biol Chem. 277. 45141-45148 (2002)

  • [文献書誌] Murata M: "Ghrelin modulates the downstream molecules of insulin signaling in hepatoma cells"J Biol Chem. 276. 31422-31428 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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