研究概要 |
硫酸転位酵素GP3STのcDNAをβ-actin promoterであるpCXに挿入した。 次に、ブタの血管内皮のcell line(MYP30)を用い、GP3STを遺伝子導入し、いくつかの安定株を樹立し、高い酵素活性が確認された2line、B4とB12、について以下の検討をした。また、コントロールとして、α2,6 sialyltransferaseを用意し、同じくブタの血管内皮を用い高活性発現株を樹立した。 細胞表面全体のヒトに対する抗原性の変化をヒト血清(normal human serum)を反応させ、2次抗体として抗ヒトIg抗体で染色し、α-galactosyl抗原の変化をGSIB4レクチンで染色し、FACSで調べた。 結果:酵素活性はB4=1993±143, B12=2330±75、またα2,6 sialyltransferaseのlineは2056±395であった。20%NHSに関しては。Parentalのブタの血管内皮が52.9に対し、B4は26.0,B12は18.2、またα2, 6 sialyltransferaseは12.9と抗原性が下がっていた。GSIB4レクチンに関しては、ブタの血管内皮が161.7に対し、B4は106.9, B12は81.7、またα2,6 sialyltransferaseは38.8と抗原性が下がっていた。 また、細胞全体のヒト血清にたいする細胞傷害率の変化を調べた。Parentalのブタの血管内皮に対し、B4が70%程度細胞傷害率が下がっていることを確認した。
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