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2001 年度 実績報告書

骨軟部悪性腫瘍の肺転移巣の遺伝子治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13877241
研究種目

萌芽的研究

研究機関三重大学

研究代表者

内田 淳正  三重大学, 医学部, 教授 (40176681)

研究分担者 瀬戸 正史  三重大学, 医学部, 助手 (10324518)
キーワード骨軟部腫瘍 / 骨肉腫 / 肺転移 / 遺伝子治療
研究概要

骨軟部悪性腫瘍の治療体系は確立しつつあり、骨肉腫などの悪性骨腫瘍では化学療法支援下の腫瘍広範切除術で良好な生存率や局所制圧が得られている。軟部肉腫でも腫瘍広範切除術と放射線療法の併用により生存率が向上している。しかし、初診時肺転移例や治療中に肺転移をきたした例では効果的な治療法がなく、予後は極めて悪い。
本研究の目的は骨軟部腫瘍の肺転移に対して新たな効果的な治療法として遺伝子治療を開発するものである。マウス骨肉腫(Dunn骨肉腫株)をin vivo selectionにより高肺転移株LM8を作成し、本研究に使用した。LM8に単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼ(HSV-tk)をレトロウイルスベクターにより遺伝子導入後、抗ウイルス薬であるガンシクロビルを投与し(自殺遺伝子)、殺細胞効果を細胞培養系で示した。また、遺伝子導入細胞が死滅する時に高率に周囲の遺伝子非導入細胞を巻き添えにして殺すことも確認した。これら両者の細胞をC3H/Heマウスの背部皮下に移植すると4週後には肺に多くの転移巣を形成することを認めた。X-gal染色で肺転移巣の細胞にもHSV-tk遺伝子が導入されていることを認めた。細胞を皮下に移植後4週目より1日2回腹腔内にガンシクロビルを投与すると、遺伝子導入細胞群では肺転移をまったく認めなかった。一方、非導入群では肺に多数の転移結節を形成した。これらの結果は骨肉腫の肺転移に対する遺伝子治療の可能性を示すものであり、本研究の目的を達成したものである。今後の展開への基盤を作ったものであると評価できる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K Mori: "Cross-Talk between RANKL and FRP-1/CD98 Systems:RANKL-Mediated Osteoclastogenesis Is Suppressed by an inhibitory Anti-CD98 Heavy Chain mAb and CD98 Mediated Osteoclastogenesis Is Suppressed Ostroclastogenesis Inhibitory Factor"Cell Imm. 207. 118-126 (2001)

  • [文献書誌] H Iwatuki: "A Study on the Subjective Well-Being of Adult Patients with Cerebral Palsy"J.Phys.Ther.Sci.. 13. 31-35 (2001)

  • [文献書誌] H Hideaki: "Polyamine synthesis inhibitor,methylglyoxal bis(cyclopentylamidino hydrazone)(MGBCP)induces apoptosis in cultured rheumatoid synoviocytes and rheumatoid synoviocytes and rheumatoid synovial tissue garafteed into mice"Biog Ami. 16. 508-510 (2001)

  • [文献書誌] J Morikawa: "Molecular cloning novel mouse and human putative citrate lyase β-subunit Biochemical and Biophysical Reser comm"Biochemical and Biophysical Reser comm. 289. 1282-1286 (2001)

  • [文献書誌] Y Kasai: "New evaluation method using preoperative magnetic resonance imaging for cervical spondylotic myelopathy"Arch Orthp Trauma Surg. 121. 508-510 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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