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2001 年度 実績報告書

顎関節炎発症 メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 13877307
研究種目

萌芽的研究

研究機関九州大学

研究代表者

西嶋 克司  九州大学, 歯学研究院, 助手 (00136508)

研究分担者 田中 輝男  九州大学, 歯学研究院, 教授 (60077667)
城戸 瑞穂  九州大学, 歯学研究院, 助教授 (60253457)
山座 孝義  九州大学, 歯学研究院, 助手 (80304814)
キーワード顎関節 / 滑膜炎 / 滑膜表層細胞 / iNOS / IL-1β / NF-κB / 免疫組織化学 / サウスウェスタン組織化学
研究概要

本年度の研究計画は、顎関節炎モデルラットの作製ならびにそのモデルラットを用いた解析をおこなうことであった。
(1)顎関節炎モデルラットの作製
ラット下顎の反復的かつ長期的過剰開口(1日連続20回、8週間)おこなった結果、顎関節組織には滑膜表層細胞の多層化、滑膜下組織でのフィブリンの沈着・線維性肥厚・血管径の拡大が観察された。しかし関節円板や下顎頭には何ら変化が認められなかった。また炎症性細胞の浸潤も監査右されなかった。この組織変化は生検組織で認められる所見とほぼ同じであった。したがって本法によりラット顎関節における滑膜炎様変化の誘導が認められた。
(2)組織化学的検索
(1)免疫組織化学的検索:炎症関連分子としてiNOS, IL-1β, NF-κBの3種類の蛋白質に注目して正常ならびに顎関節炎モデルラットにおける局在を検索した。顎関節滑膜組織、特に表層細胞では、iNOS, IL-1β, NF-κBの局在が認められた。炎症性滑膜においては正常時と比較して全ての反応性が強い傾向が見られた。
(2)サウスウェスタン組織化学:サウスウェスタン組織化学を用いることで、活性化NF-κBが滑膜炎を呈した表層細胞の核に強く認められた。正常滑膜表層細胞の核での局在は微量であった。
(3)生化学的検索
炎症性顎関節におけるNP-κBサブクラスは5種類あり、それらがダイマーを形成してNF-κBを構成している。活性化NF-κBがいずれのサブクラスにより構成されているか、現在ウェスタンブロッティング法にて解析中である。
本研究の結果、顎関節炎発症における機械的ストレスの付与によりNOの大量産生が促進され、関節炎を誘導していることが示唆された。また他の関節炎と同様に炎症の発症・進行にNF-κBの強い関与が示唆された。以上の結果の一部のデータである正常顎関節におけるiNOS, IL-1βの局在について、国際雑誌に投稿し、現在印刷中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masuda KF, Yamaza T, Nishijima K, et al.: "Distributuin of inducible nitric oxide synthase, inter1eukin-1β, and interleukin-1 receptor in the temporomandibular joint of normal rats"Acta Histochemica et Cytochemica. (in press). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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