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2001 年度 実績報告書

舌の形成・再生におけるHGFの役割―マウス舌胚の器官培養によるアプローチ―

研究課題

研究課題/領域番号 13877313
研究種目

萌芽的研究

研究機関鹿児島大学

研究代表者

大工原 恭  鹿児島大学, 歯学部, 教授 (40028733)

研究分担者 網田 陽子  鹿児島大学, 歯学部, 教務職員 (70274850)
キーワード肝細胞増殖因子(HGF) / c-Met / 培養筋芽細胞 / gelatinase / 舌芽器官培養 / 第一鰓弓 / myogenin / myoD
研究概要

申請者は、口腔の骨格筋である舌とHGFの関係に着目し、マウスの第一鰓弓とマウスの培養筋芽細胞を用いて、発生期の舌でのHGFの生理活性について検討した。
1.マウス培養筋芽細胞C2C12に組み換え体ヒトHGF(HGF)を加えて培養し、BrdUの取り込み量を測定したところ、HGFによりDNA合成能が有意に増加した。また、この増加は細胞にHGFの受容体であるc-Metのdominant negativeを発現させることで抑制された。
2.1.の培養細胞からtotalRNAを抽出して、ノーザンブッロット法を行ったところ、筋特異的転写因子であるmyogeninの発現が有意に抑制されていることを確認した。
3.1.の培養細胞からtotalRNAを抽出して、RT-PCR法を行ったところ、gelatinaseの発現が有意に促進されていることを確認した。
4.マウス胎生12日の舌におけるHGF、c-Met、筋特異的転写因子の発現局在をin situ hybridization法により明らかにした。c-MetとmyoDの舌筋部での発現は明らかに一致しており、HGFが舌筋の発生に深く関わっていることが示唆された。
5.マウス胎生12日舌芽を切り出し、I型コラーゲンでコートして培養し、コラーゲンへの細胞の遊走を視覚的に確認できる培養法を確立した。
6.5.の培養系にHGFを添加したところ、細胞の遊走が確認され、その細胞はmyogeninを発現する筋芽細胞前駆細胞であることを確認した。
以上の結果は舌の発生においてHGFは筋分化にはむしろ抑制的に働いるが、筋芽細胞の増殖と遊走には促進的に働いており、その遊走にはgelatinaseが関わっている可能性を示す新しい知見である。
なお、以上の結果の一部は第43回歯科基礎医学会学術大会(平成13年9月19日〜21日、さいたま市)で発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 新垣 尚捷(分担): "タンパク質化学 第5巻(血漿タンパク質I)(長澤 滋治 編)"廣川書店. 107-112 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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