研究分担者 |
松浦 広興 徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (10271082)
郡 元治 徳島大学, 歯学部, 助手 (50253216)
西川 啓介 徳島大学, 歯学部附属病院, 講師 (10202235)
大倉 一夫 徳島大学, 歯学部, 助手 (70304540)
重本 修伺 徳島大学, 歯学部, 助手 (20294704)
|
研究概要 |
歯科において歯髄の生死を判定することは重要なことであるが,現在市販されている診査機器では歯冠補綴物を装着した歯を含む全ての歯について行うことは困難である.そこで磁気位相空間を応用した変位計測器を試作して,心拍に同期した歯牙硬組織の膨縮が測定可能かどうか検討を行った. 軸を一致させて一定の位置関係に設置した2個のコイル(一次コイル)に正弦波電流を流して交流磁場を形成し,一次コイルの間に一次コイルの軸に一致するように設置したセンサコイル(二次コイル)に電磁誘導される出力信号をセンサアンプで増幅して,二次コイルの位置を検出する.一次コイルの信号源はAlpha Station255にて生成した正弦波を16bitDA変換器(現有)を通して自作の一次コイルドライバで信号を増幅して使用した.また,センサアンプには超低雑音差動増幅器SA-400F3(エヌエフ回路設計ブロック社製,新規購入)を使用し,信号のノイズを除去できるように二次コイルからの信号を差動入力した.一次コイルには10mHの既製インダクタを,二次コイルには3.3mHの既製インダクタを用いた.一次コイルに4.OkHzと4.4kHzの異なる周波数の正弦波電流を流したとき,測定器全体の平行移動最小分解能は5μmであった.一次コイルに4.0kHzで位相が170°異なる正弦波電流を流した場合には最小分解能は1μmであった.多くのコイルをドライブする場合には周波数を変えることでFFT変換により,精度を高めることができるが,今回のように一軸で測定器を構成する場合,同じ周波数で位相変調をかけることの方がより精度を高めることができた.
|