ビーグル犬の左下頸骨前臼歯部に抜歯後、人工的顎堤欠損部を作成する。同時に長管骨より骨髄海綿骨を採取し、人工的顎堤欠損部への自家海綿骨細片移植(以下、骨移植とする)を行う。ビーグル犬の長管骨の性状から2、4、6、8週間の待機期間を4、8、12週間の待機期間に変更した。その後、屠殺をせずに4(8、12)週間後の骨移植部を全身麻酔下に採取し、採取は移植骨のみならず、人工的顎堤欠損断端部の母床骨と移植骨とを一塊として採取する。採取と同時に2回目の骨移植を行い、以下同様の手術をもう1回繰り返し、都合同一部位に3度の骨移植を行う。各回採取時の骨の状態を肉眼観察し、写真撮影し記録として保存する。同標本を10%ホルマリン固定後、通法に従って脱灰後薄切切片とし、H-E染色ならびにアルシアンブルー染色等の組織化学染色を行い鏡検する。 現在、4、8、12週における骨移植および採取移植骨の標本作製中である。 1回目以降各回の採取骨の所見をそれぞれ比較し、骨創治癒過程ならびに骨形成の量ならびに質について検討することで同一個体、同一部位でのrepeated experimentの可能性を探る。
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