研究課題/領域番号 |
13877394
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
渡邉 裕司 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 教授 (10012642)
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研究分担者 |
東田 道久 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助手 (20207525)
松本 欣三 富山医科薬科大学, 和漢薬研究所, 助教授 (10114654)
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キーワード | 学習障害 / 神経細胞死 / 過酸化物 / 釣藤散 / クルクミン / 興奮性アミノ酸 / NG108-15 / ツメガエル卵母細胞 |
研究概要 |
本研究は、コリン神経系活動低下による対光縮瞳反応性の低下を痴呆早期発見のための指標として用いることができないかを実験動物を用いて検討し、抗痴呆薬効評価の一助となすことを目的として計画した。瞳孔対光反応測定システムは現在も開発中であるため、代わりの手法による評価を検討したが、当初期待したような成果は得られなかった。抗痴呆薬に関する研究では、昨年までに、行動薬理学的手法により、漢方処方・釣藤散が・学習障害改善作用を示すことを報告し、その主たる作用は釣藤鈎が担っていることを明らかにした。本年は、培養細胞系を用いて、過酸化物よって誘発される神経細胞死に及ぼす効果を検討した。NG108-15細胞をH_2O_2で処理すると、濃度に依存して細胞死を引き起こした。釣藤散の構成生薬・釣藤鈎は前処置により、H_2O_2刺激による細胞死を抑制した。また近年アルツハイマー病治療薬としての可能性が注目されているウコン成分クルクミンは、H_2O_2との同時処置では細胞死を抑制したものの、前処置ではむしろ細胞死が増強されることが認められた。また、釣藤散はマウスの薬物誘発睡眠の増強作用を有していることも明らかとなった。釣藤散中の生薬・釣藤鈎の成分であるpteropodineおよびisopteropodineはラット脳RNAを微量注入したツメガエル卵母細胞上に発現したアセチルコリン、セロトニン受容体の惹起する電流応答を強く増強した。その分子機構については現在検討中である。一方、rhynchophylline.およびisorhynchophyllineは、同様の系でNMDA電流応答を非競合的に抑制した。その作用部位は既知のいずれの部位でもないことが推定された。
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