研究課題/領域番号 |
13877405
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
村井 文江 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (40229943)
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研究分担者 |
田代 順子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (30134175)
谷川 裕子 筑波大学, 社会医学系, 助手 (60323309)
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キーワード | 女性 / 健康 / 健康増進行動 / しかたない / ナラティブ |
研究概要 |
1、主な実績 健康のことで"しかたない"と思っていることの経験、女性特有の健康上の経験、人生の満足感および今後の計画について、半構成のインタビューを引き続き実施し、15名の個人インタビューを追加実施した。昨年度分とあわせて28名のインタビューについて分析し、その成果の一部を第22回日本看護科学学会において「女性が健康に関して"しかたない"と認識することとそれに対する健康行動」として発表した。 2、方法と結果 雪だるま式にインタビュー協力者を募集し34名から協力の表明が得られ、28名にインタビューを実施した。インタビューは、1、2回/人、50〜160分/回であり、全てを録音し逐語録を作成した。倫理的配慮として、研究の目的・方法、デメリット・メリットを説明し、いつでも質問できること、途中で参加を辞めることができること、インタビュー内容についての匿名性、研究の目的以外での公表をしないこと、録音テープの破棄を保証した。 分析の結果、健康上"しかたない"と認識されていることは、その人自身がどうすることもできないと感じているところで生じていた(不可抗力感)。また、日常生活への支障が少なく、本人にとって深刻なものではないが、ある限られた時期に繰り返され、そのことによって自分のしたいことができない(喪失)という特徴が認められた。さまざまな健康行動の結果、"しかたない"ことは、「解決」、「コントロール」、「軽減・改善」、「不変」となった。これらの過程は、個人の考え方や価値観の影響を受けていた。 3、今後の課題 "しかたない"ことと日常の健康との関連、および日常的な女性の健康を支援する上で必要なことについて分析をしていく。
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