今年度、関東地方の病院に勤務する5名の研究対象者(看護部長および副看護部長)に対し、面接の上、詳細なインタビューを行った。質的研究においては、量的研究とは異なる対象選択法が用いられるが、まず2名の対象者が指名され、その後、質的研究の特徴である雪だるま式対象選択法によって3名が選抜された。また、この方法により、今後のインタビュー対象者のリストが作成された。 インタビューは、半構造化面接法で、主研究者によって英語で進められた。質問は、共同研究者によって通訳され、対象者は日本語で返答するというスタイルをとった。対象者によっては、直接英語で答える場合もあった。各インタビューは、1〜1.5時間を要し、テープレコーダーに録音された。各インタビューの終了後、2名の研究者の話し合いによって、フィールドノートが作成された。 録音されたインタビューデータは、現在、逐語録に書き起こされ、英語へ翻訳される過程にある。逐語録は、一旦対象者に返却され、対象者の内容確認を受けた後、分析される予定である。 今後の6ケ月間は、現在あるインタビュー対象者リストに基づいて、同様のデータ収集が続行される。その後、異質な研究対象グループに対し、あらたにデータ収集を開始するが、フォーカスグループインタビューの実施についても検討中である。
|