研究課題/領域番号 |
13877424
|
研究種目 |
萌芽的研究
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
横尾 京子 広島大学, 医学部, 教授 (80230639)
|
研究分担者 |
佐村 修 広島大学, 医学部, 助手 (90314757)
三春 範夫 広島大学, 医学部, 講師 (30253082)
百田 由希子 広島大学, 医学部, 助手 (40314744)
|
キーワード | 出生前診断 / 羊水検査 / 意思決定 / family power / 家族 / 選択的人工妊娠中絶 / 障害 / 染色体 |
研究概要 |
本研究の目的は、羊水検査をめぐる意思決定過程に、家族性員がどのように関与し、また、その家族成員にはどのような特徴があるかを記述的に明らかにし、羊水検査へのニーズを持つクライエントの自律的な意思決定を支えるケアや、悩みを持つ家族のケアに役立てることである。平成13年度の計画は、1)文献・資料を収集し、羊水検査に家族がどのように関与しているかを明らかにする、2)面接によってデータを収集し、意思決定における家族の力関係を質的に分析することであった。 1)羊水検査をめぐる意思決定過程における家族成員の関与や影響に関する研究は、国内外において検出できなかった。その理由として、羊水検査をめぐる意思決定が、当事者である女性やカップルの問題として、限定的にしか捉えられていないことが考えられた。 2)羊水検査へにニーズを持つ高齢妊婦や染色体異常のある子どもを出産したことのある妊婦に面接を実施した。その結果、家族成員によってまったく意思決定が左右されない場合と家族への負い目や価値観の違いから意思決定が左右される場合が明らかになった。左右されない場合は、羊水検査に関する情報を得ることが主目的で外来を訪れた場合が多く、家族成員に相談する必要性を感じていない妊婦であった。左右される場合には、家族成員の価値(障害を持つ子どもが生きていくことに否定的)が、妊婦に、障害のある子どもを出産すると受け入れてもらえないという不安を増強させ、検査を受けざるを得ないという状況があった。 来年度は、面接を続け、家族成員の関与の仕方と家族成員の特徴を明らかにする予定である。
|