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2002 年度 実績報告書

高齢者の呼気中一酸化窒素および亜酸化窒素濃度に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13878007
研究機関名古屋大学

研究代表者

宮村 実晴  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (40019576)

研究分担者 片山 敬章  名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助手 (40343214)
キーワード高齢者 / 体力 / 呼気中一酸化窒素濃度 / 呼気中亜酸化窒素濃度 / 身体活動量 / 運動能力
研究概要

平成14年度では、先の平成13年度において日常生活で規則的な身体運動(大極拳、テニス)を行っている中高齢者で得られた研究成果を踏まえ、愛知県および宮山県の高齢者を対象に、呼気中一酸化窒素および亜酸化窒素濃度と体力あるいは日常生活における身体運動能力とどのような関係を有するかを明らかにしようとした。
被験者は愛知県老人ホーム入所者および富山県庄川町に在住する65歳以上の健康な高齢者73名である。各被験者を対象に安静時の呼気ガスを採集し、呼気中一酸化窒素および亜酸化窒素濃度を測定した。アンケート調査により各被験者の日常生活における身体運動を把握する、と同時に運動能力(シャトルウオーク、筋力、柔軟性、反応時間、開眼片足立ち、閉眼片足立ち)を測定した。
その結果、握力、全身反応時間、単純反応時間、開眼片足立ちおよび閉眼片足立ちは、庄川町の高齢者の方が老人ホームの高齢者のそれよりよい成績(p<0.05)であった。また呼気中の一酸化窒素濃度も庄川町の高齢者の方が老人ホームの高齢者のそれより高かった(p<0.05)。一方、年齢と開眼片足立ち(r=-0.29)、ファンクショナルリーチ(r=-0.29)、シャトルウオーク(r=-0.31)とそれぞれ有意の相関関係が認められた。
アンケート調査による日常生活における身体活動量は、庄川町の高齢者の方が老人ホームの高齢者と比べ、できるだけ歩く、畑仕事をする、運動教室にでかける、など日常生活において自身の体を使うよう心掛けていることが明らかとなった。
以上の結果は、持久性能力(体力)あるいは運動能力は加齢と共に低下するが、体力の低下は日常生活における身体活動量に影響されることを示唆するものである。なお、庄川町の高齢者における呼気中の一酸化窒素濃度が老人ホームの高齢者のそれより何故高かったか、また呼気中の一酸化窒素濃度と体力との関係については今後の検討課題である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Katayama, K., Shima, N., Sato Y.et al.: "Enhanced chemosensitivity after intermittent hypoxic exposure does not affect exercise ventilation at sea level"Eur. J. Appl. Physiol.. 87. 187-191 (2002)

  • [文献書誌] Miyamura M., Nishimura K., Ishida, K., et al.: "Is man able to breathe once a minute for an hour? -effect of yoga respiration on blood gases-"Jpn. J. Physiol.. 52. 313-316 (2002)

  • [文献書誌] Shima N., Ishida K., Katayama K., et al.: "Cross education of muscular strength during unilateral resistance training and detraining"Eur. J. Appl. Physiol.. 86. 287-294 (2002)

  • [文献書誌] 松尾宏, 片山敬章, 荒深裕規ほか: "呼気窒素ガスからみた中高年者の体力"総合保健体育科学. 25. 65-71 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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