研究概要 |
小学生を対象として,乾電池・導線・豆電球を用いた単純電気回路を流れる電流についての面接調査を実施した。調査課題は,乾電池・導線・豆電球からなる単純電気回路の中を電流がどのように流れるのかを,パソコンの描画ソフトウエアを利用して描かせるというものである。 このときに用いる描画ソフトは,描画の過程を最初からモニタ上で再生できる機能を備えている。そこで,児童が描画した後に,それを再生させながら,その時々に何を考えていたかを話すよう求め,その様子を撮影・録音して書き起こして分析した。 その結果,従来はあまり知られていないような,電流に関する素朴概念が見つかった。また,紙に鉛筆で描く場合とは,異なった絵の傾向があり,概念的にも異なる傾向がある可能性が示唆された。 思考過程については,今回は十分に明からにならなかったが,来年度の調査に向けての課題が明確になってきた。
|