本研究の成果は以下の3点にまとめられる。 (1)散型Video On Demand (VOD)における同期型関連情報表示システムの開発 本研究では、VODによる映像を視聴するのみではなく、映像の内容に関する周辺知識をも学習しやすくするため、映像の内容に合致したキーワード、関連語を検出する。さらに、映像、キーワード、関連語が混在することを回避するため、それらの情報を見やすく調べやすくするためのインタフェースを構築した。具体的には、ビデオクリップのメタデータ、キーワード、関連語の関係をW3C標準であるRDF (Resource Description Framework)で明確に記述することにより、インターネット上に散在しているこれらのマルチメディア情報を共有することを可能にした。 (2)ネット上での3次元人体動作の標準化と舞踊分野、考古学分野への応用 モーションキャプチャにより取得した人体動作をインターネット上の複数のシステムで共用可能とするため、人体アニメーションの記述規格として提案されているVRML H-animに基づくシステム開発を行った。具体的には都市生活者の日常を表現するシステム、クラシックバレエのモーションデータをアーカイブするシステムを構築した。 (3)VOD機能を有するデジタル・ミュージアム・システムの開発 ネットワーク上に分散するビデオなどのミュージアムのデジタルコンテンツを博物館、学校、研究機関が効率的に相互利用できる仕組みとして、文書記述言語XML (extensible Markup Language)を利用したコンテンツ管理に基づくWebベースのシステムの開発を行なった。
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