研究概要 |
1、平成14年度は当初からの研究対象都市(ビガン市)に西安市及び慶州市を加えた。実態調査はビガン市については比国観光省・ビガン市長室、西安市は中国西安市イスラム地区保全事務所、慶州市については韓国ユネスコ事務所・文化財庁文化財企画課・慶州市役所と東国大学校の担当者と連絡を密にし、資料・情報等を収集した。慶州市については現地調査として前記機関の訪問・ヒアリングを行った。ビガン市、西安市及び慶州市における都市計画の関連文献・データを収集することができ、特に都市の活性化施策、現状の都市問題、歴史地区の保全・管理の実態・課題を明らかにすることができた。また、韓国では国指定民俗文化村を現地調査するとともにWeb技術の活用実態を把握することができた。 2、GIS及びマルチメディアを活用した"歴史都市活性化支援システム"の構築調査では、我が国で現在利用可能なWeb GIS・マルチメディアの技術、数値地図の整備普及状況の調査をし、その応用事例であるビガン市都市基本計画、我が国文化庁のマルチメディアと文化財保全研究(西都原古墳群、高山市)の成果について調査を行った。特に、GISの活用について先進事例であるフランス国「イル・ド・フランス地方整備・都市計画研究所」のGISに関し、その仕様・運用実態について調査を実施した。これら調査結果をもとに"歴史都市活性化支援システム"構築の概念についてまとめた。 3、平成14年度の研究成果は、ユネスコ主催"The Virtual Congress on World Heritage Management"(平成14年10月,北京市)及び韓国建築歴史学会主催"2002ソウル東アジア建築歴史会議"(平成14年10月,ソウル市)で発表した。
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